筆者はSESの会社に未経験でエンジニアとして就職したことがあります。
「SES」というのは、今でこそ分かりますが、
未経験だった当時、全く知らないし&よく分かりませんでした。
今回は、同じような境遇の人向けに「SESに未経験で就職するとこうなるよ」ということを、
自分の経験から例として紹介したいと思います。
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SESとは?
そもそもSESとは?みたいな人もいるかと思います。
簡単に説明すると、「エンジニアの派遣」です。
以下がSESの仕組みを図解したものです。
SES企業にエンジニアとして就職した場合の流れは、
①SES企業に社員として就職する。
②エンジニアを欲している企業Aに①で就職した社員を派遣する。
③SES企業は企業Aからお金をもらう。
と、こんな感じです。
見ての通り、SES企業にエンジニアとして就職した社員は、就職した会社で働かずに、派遣先の企業で常駐して働くことになります。
ここが個人的に一番驚いた部分でした。
もちろん、派遣先によって使っている技術が異なります。
そのため、業務内容も派遣先が変わるたびに変わります。
自分は、この仕組みを知らずに就職しました。
当然ながら、就職した後「あれ?この会社ではたら書かないの??」となり衝撃を受けました。
(「知っとけよ」ということではあるのですが。)
SES会社に就職しようとしている人は、是非知っておいて欲しいです。
SESに就職する前に知っておきたかった7つのこと
実際にSESで働いていた筆者が、今になって思う「就職する前に知っておきたいこと」をまとめました。
①働く場所は、就職した会社ではない。
これは↑でも説明したのですが、SESは仕組み上、他社にエンジニアを派遣することになります。
そのため、派遣されたエンジニアは、当然ながら派遣先で働くことになります。
派遣元のオフィスがいくらオシャレでキレイだろうが、エンジニアとして働く場合は関係ありません。
②未経験でも就職しやすい。
自社開発企業と比較すると、SES企業は断然就職しやすいです。
実際に筆者も、「エクセルで関数が使えることも知らない」ほどのITド素人でも就職することができました。
自社開発企業に未経験で就職しようとすると、レベルの高いポートフォリオを作成することが今や当たり前です。
一方、SES企業では、ポートフォリオが要らない会社も結構な数あります。
「IT未経験募集!!」みたいに大々的に募集している会社のほとんどはSES企業です。
(自社開発企業に就職したい!と思っている人は注意が必要。)
③入るのは簡単。入った後が大変。
②の繰り返しになるのですが、就職することは簡単です。
ただ、SESの場合、他社の案件に参画する必要があります。
必要なスキルは案件によって様々ですが、未経験が求められている案件はありません。
そのため、スキルを身につけないと案件に参画することができません。
④人の入れ替わりが激しい。
スキルが身についていない状態で、案件に放たれることもしばしば。
さらに、現場で「自社の人間は自分だけ」とかよくあります。
(ちなみに、筆者はSES時代、自社の人と働いたことがありません。)
また、SESの性質上、自社で働きません。
このような条件下なので、会社を辞める人も多いです。
⑤希望の案件に入れるかは自分次第。
「SESは案件ガチャ」とよく言われます。
※楽しそうなネーミングです。
これは、筆者の体感として半分くらい当たっています。
なぜ半分かと言うと、「案件ガチャ」になってしまう原因の多くは、「自分のスキル不足」よるものです。当然と言えば、当然なんですが。。
スキルが無ければ、もちろん案件を選ぶこともできません。
逆にスキルがあれば希望の案件に入れる可能性が上がります。
⑥引き抜きを受けることがある。
SESの場合、何社も経由して現場に入ることがあります。
その中間の会社から、引き抜きのお誘いがくることがよくあります。
慣習的にNGとされていますが、実際はよくあります。
ただ、引き抜き先がSESの場合、労働条件はほとんど変わらないことが多いので注意が必要です。
詳細が気になる方は、以下の記事を参照ください。
⑦実はフリーランスと同じような働き方。
実は、SESでの働き方はフリーランスになった場合の働き方とよく似ています。
ほとんどのフリーランスは、エージェントから紹介してもらった案件に参画して働くことになります。
そのため、
フリーランスは「エージェントから紹介してもらった案件」
SESは「自社の営業から紹介してもらった案件」
ぐらいの違いだったりします。
フリーランスになることまで見据えている人にとって、SESはアリだと思います。
【補足】未経験でSES企業に入ったらどんな業務につけるの?
未経験の人にとって、ここが気になるかと。
正直、未経験の人が入れる開発の案件は無い!と思ったほうがいいです。
実際に自分が就職した会社では、社員の大半が以下のような案件に入っていました。
- ヘルプデスク
- システム保守(夜勤あり)
- 事務系の仕事
ヘルプデスクや事務仕事は、ほとんどエンジニアとは関係ないです。
(ヘルプデスクでも一部、技術的な内容を扱うケースもあると思いますが、関係ないと思っていた方が無難かも)
この中でも「システム保守」がエンジニアっぽい?と思うかもしれません。
しかし、実際にやる未経験の人に振られる業務は、こんな感じです。
(自分はやったことがないため、当時聞いた内容を記載します。)
このように、未経験に振られる仕事は、誰でもできる仕事であることがほとんどです。
システム保守では、人為的ミスは絶対避けたい。そのため、システム保守を外注するということは、その保守作業を誰でもミスなくできるようにしておく必要があります。そのため、「誰でもできる」っていうのは悪口でもなく、あえてそうなっています。
そうすると「あれ?自分がイメージしていたエンジニアっぽい仕事って無い??」と思う人もいるかも。
まさにその通りで、未経験でSES企業に入ったら、ほとんどの人がこのようにエンジニアとは遠い案件に入ることになります。
なんでSES企業は未経験を採用しているの?
じゃあ、そもそも「なんでSES企業は未経験を採用しているの?」って疑問がでてきます。
やばくないの?って。
SESは、自社の人間をたくさん派遣することで利益を挙げるビジネスです。
そのため、たくさん人を案件に入れることができれば、より大きな利益になります。
そして、この派遣先は、必ずしも開発系の案件じゃなくてもいい。
開発系でなければ、未経験でも大丈夫な案件が結構あります。
そのため、積極的に採用していたりするのが実情です。
(SES全てが↑のような企業というわけではありませんが、こういった企業が多いです。)
「会社の研修などでスキルを身につければよくない?」と思うかもしれません。
未経験を採用しまくっている会社で教育体制がしっかりしている企業はほとんどないです。
さらに、こういった企業では、スキルがついた人は転職していってしまいます(悪循環)。
そのため、教える側の知識も乏しかったり、そもそも自社に帰ってこない。ということがあります。
※SES企業の社員は自社で働かないので、自社に対する帰属意識も低い。
こういった状況なので、会社の研修などに期待しない方が懸命です。
エンジニアとして働ける案件に入るには?
独学しかないです。
未経験の人にとって、厳しい意見になるかもしれません。
実際に自分も経験しましたが、結局これしかないと今でも思います。
自分は、ITド素人でSI系の公共案件にインフラエンジニア見習いとして入りました。(運良くエンジニアに近い案件に入れた。)
ただ、その時はCCNAの勉強を独学でして、合格できるラインまで持っていきました。(当時お金が無かったので資格取得ができず。。)
そこの熱意を買われ、未経験で参画することができました。
逆説的になってしまいますが、ポートフォリオを用意するのもいいと思います。
※SES企業に入るにはポートフォリオはいらないが、案件に入るためにはポートフォリオが必要。というおかしな順序になりますが。
「会社に教えてもおう!」
と思っている人は、未経験でSES企業に就職することは絶対避けたほうがいいと思います。
まとめ
やっぱり未経験は未経験。。それも自覚した上で、どこかで踏ん張る覚悟がある人のみ就職を考えた方がよさそうですね。
未経験からSESに就職して、フリーランスになるまでの単価を紹介しているので、もしよければ。
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