「未経験でインフラエンジニアとして働き始めたら、どんな仕事が待っているの?」
今回はそんな疑問に答えていきたいと思います。
インフラエンジニアが経験を積んで将来やるであろう仕事内容の紹介ではなく、「未経験のインフラエンジニア」だった頃の自分が実際に経験した仕事を紹介しています。そのため、結構具体的な内容になっているかと!(入る会社とかによっても変わってくると思うので、1つの例ぐらいの感覚で見てもらえると。)
筆者のプロフィールは以下を参照。
実際に筆者が「インフラエンジニア未経験」だった時、どんな仕事をしていたか?
書ききれないぐらい仕事はしていると思うのですが、その中でも印象的だった仕事内容を紹介します。
議事録の作成
議事録とは、「会議内容をメモする」もの。会議が終わった後に、「あ、こんなことが決まったんだった!」とか、「お、Aさんはこんな意見を言っていたのか。」などなど、議事録を使って会議を振り返ることができます。
お気づきかもしれません。この議事録って、結構重要なんです。
で、これが未経験の自分に回ってきました。その理由は、「議事録を通して、業務や技術的な知識を勉強しよう!」という、リーダーの粋な図らいからでした。
この議事録作成が、未経験からすると難しい。どこが重要なポイントなのか分からない。ましてやタイピングも遅いので、すぐにメモれない。「やばい!やばい!」って感じで一生懸命メモしていると「あれ!?今何の話題!?」となって絶望していたのを覚えています。
そんな状態だったので、会議が終わった後にメールで送られる議事録は、「リーダーがメモしていたこと」+「自分が作成した議事録」が9:1ぐらいの割合でした(恥)。
業務ツール(シェルスクリプト)設計書のちょっとした修正
プログラムの設計書のちょっとした修正。設計書の作成はメインのベテランエンジニアさんが作ります。自分はその補佐として、「過去作成した設計書のフォーマットを修正して、ベテランエンジニアさんに渡す」という作業をしました。フォーマットの修正って何?ってなると思いますが、日付の修正だったり、プロジェクト名の修正など、未経験でもできることです。簡単な修正ですが、必然と設計書の内容を見ることになります。数もそれなりにあったので(20ドキュメントぐらい?)、後半になってくると「なんかよく分からないけど、設計書ってこんな感じで書くんだ〜。」と思えるぐらいにはなってました。
WindowsPCにツールを入れるための手順書作成
テスト用の端末にツール(画面キャプチャのソフトだったかな?)をインストールするための手順書を作成しました。最初この仕事を振られた時は、「え?インストーラーの通りに進めていくだけでは?」と手順書を作る意味が分かりませんでした。
ツールのインストールなんて、自宅のPCでもやったことがあるわけですよ。「次へ」押して「完了」をクリックすれば、あら、簡単!インストールが完了!みたいな感じで。
で、そう思っている内に手順書のフォーマットをベテランエンジニアさんから連携してもらいました。で、この手順を見るとビックリ。インストーラーの画面キャプチャを取って、エクセルに貼り付けている。また、インストール中に出てくる選択肢(「どこにインストールする?」や「インストールするときのオプションは?」)は「XXを選択する!」みたいなところまで、細かく記載されているではないですか。
今まで何気なくやっていたインストールですが、全然違った感じで見えました。確かに、自宅のPCにインストールする時、なんとなくで選択しているオプションとかあったりします。本番のサービスで「なんとなくこのオプションを選択しました」とか、「実は押してはいけないボタンを押してしまった」とかあってはならない。そのために、手順をしっかり作成する。また、手順の内容も誰が見ても分かるようにしておく(手順を作る人、実際に作業する人が異なる場合もあるので。)。ITの仕事って、こんなに細かいんだー!と思ったのを覚えています。
バリバリプログラミングすることを想像していた自分からすると、エクセルで手順を作ったりすることにかなりギャップを感じました。でも、大事な仕事だなーと思うきっかけになりました。
ベテランエンジニアが作った手順を使って、いざ本番作業!
次は、ベテランエンジニアが作った手順を使って本番作業をしました。何をすればいいかは、手順に事細かに書いています。そのため、自分は手順の通りにするだけです。
業務外で勉強していたLinuxコマンドを実際の業務で打ち込むこともありました。「あ、このコマンドは、こういうタイミングで実行するんだ!」となり、知識が肚落ちする瞬間でした。
何台も同じ手順の通りに同じ作業を繰り返すので、かなり飽きます。ただ、未経験だった自分からすると、手順を使って本番作業をすることは新鮮、とても勉強になりました。
休日に設計書などの印刷
これは今は無いのかなーと思っています。
作成した設計書などのドキュメントを紙に印刷しようと!という作業。お客様に納品するドキュメントは、データではなく、紙で!みたいな指定があったためです。
これ、めっちゃ大変でした。基本的にドキュメントはエクセルで作成されています。そのため、印刷すると、見にくくなっていたりする(表の途中で次のページに行っていたり、文字が見切れていたり。)。
※エクセルは表計算ソフトです。↑のようなことが起こるのは当たり前なんですが。SIerの現場ではドキュメントをエクセルで書くことが多いです。
「印刷する→確認してみると文字が見切れている→データを修正する→印刷する→確認OK→必要な部数印刷する」
このサイクルをめっちゃ回す。果てしなく時間が掛かかるので、休日出勤が1回だけありました。スキルが上がるようなものでもなく、モチベーションも下がってしまった作業なので大変でした。。
これらの仕事を経験して、勉強になったことは?
思い出すと懐かしいことばかり。
未経験だったので、出会うこと全てが勉強!みたいな感覚だったのですが、敢えて上げるなら、
- 実際に業務で作成されるドキュメントの雰囲気(書かれている内容や言葉)が知れた。
- 本番作業をする時の緊張感(「ミスできないぞ!」みたいな)が知れた。
- 独学でどこを勉強すればいいのか?の方針がうっすら見えた。
- 実際の開発の流れを知れた。
あたりですかね。(意識しない内に身に付いているものもあるとは思います。)
どれも、インターネットで検索すれば調べることができるものも多いと思います。ただ、やっぱり実際に体験してみることで理解度が違いました。
【小話】未経験の自分はどんな工程に携わったの?
システム開発では色々な手法があります。開発の流れみたいなものですね。
いくつか種類があるのですが、自分が未経験で入った現場は「ウォーターフォール」と呼ばれる開発手法でした。
この中で自分が携わった工程は、「設計」と「構築」でした。どれも、補佐みたいな役割なのでご注意を。未経験からいきなり、各工程のどれかで主担当としてやることは、まず無いです。もし、あったらそれは茨の道です。(未経験で入っていきなり、「設計を主担当でやって!」とか地獄しか想像できない。)
おわりに
おそらく、今からインフラエンジニアになろう!としている人からすると、想像していない仕事内容だったのではないでしょうか?
個人の経験なので、皆に当てはまるとは思いませんが、少しでも参考になればと。
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